カラー版 パブリックアート入門 タダで観られるけど、タダならぬアートの世界

浦島茂世

街角にあるアート=パブリックアートのみどころを写真満載で紹介。

定価
1,320円(本体1,200円+税10%)
ISBN
9784781680897
JANコード
1920270012000
NDC分類
702
発売日
2023年4月11日
判型
新書判  
製本
ページ数
192ページ
カテゴリー
趣味・実用
シリーズ
イースト新書Q

詳細Detail

  • 内容紹介

知られざる、タダで観られるけど、タダならぬアート=パブリックアートの世界!

前にあるブロンズ彫刻や、広場におかれた立体オブジェ……ふだんなにげなく目にしている街角のアレって、どうしてそこにあるの? この本は、日常風景に埋めておくにしてはもったいない街角アート=パブリックアートの歴史と魅力を紹介するガイドだ。パブリックアートを知ると、街を歩くことがもっと楽しくなる。さあ、パブリックアートをめぐる旅にでかけよう!


【目 次】

はじめに  

第1章 六本木の巨大なクモのナゾ 

きらめく再開発都市に鎮座する 

クモの意外な事実 

波乱万丈な作者の人生 

クモからわかる、森ビルの意気込み 

あらためて考えると不思議な存在 


第2章 日本はパブリックアート大国 

作品の歴史がわかれば尊く見えてくる 

公共事業から生まれたパブリックアート 

日本で独自に発展、「顕彰」のための像 

渋谷だけでもたくさんの作品がみられる

“狙い”がこめられたもの、それがパブリックアート


第3章 戦後日本のパブリックアートのながれ 

終戦から1950年代──焼け跡からひとまず再構築 

 コラム マーキュリー像 

1960年代──日本の芸術祭は宇部からはじまった

 コラム 新宿の目 

1970年代──街に彫刻がやってきた! 

 コラム 傘の穴は一番星 

1980年代──街はうんざりするほど彫刻だらけ? 

 コラム 平和の誓い像 

1990年代──「パブリックアート元年」・イン・ジャパン 

 コラム 南瓜 

2000年代から現在まで──大きく、そしてダイナミックに 

 コラム グローイング・ガーデナー 


第4章 みておくべき日本のパブリックアート30

1岡本太郎《明日の神話》 

 岡本太郎がディストピアの先にみたビジョン

 40年間、メキシコでねむっていた幻の名作

2井上武吉《my sky hole 85-2 光と影》 

 人気展覧会会場にある異質な存在

 大切なのは穴のほう

3猪熊弦一郎《自由》 

 マティスの弟子が描く

 東北へのあこがれ

4ナムジュン・パイク《Fuku/Luck,Fuku=Luck,Matrix》 

 ヴィデオアートの名作が博多に

 メディアアートを展示しつづける難しさ

5レベッカ・ベルモア《私は太陽を待つ》 

 年にいちどしか完成形がみられない?

 パブリックアートの聖地、ファーレ立川

6矢橋六郎《緑の散歩》 

 日本のモザイク画の代表作

 実は日本はモザイク画が充実

7  ロバート・インディアナ《LOVE》 

 ポップなLOVE像のメッセージとは

 LOVE像はもうひとつ存在する?

8イサム・ノグチ《モエレ沼公園》 

 イサム・ノグチが大地に残した巨大な「彫刻」

 ノグチとメキシコ壁画運動との意外な接点

9岡本太郎《太陽の塔》 

 当初の計画をぶちぬく「ベラボーなもの」

 大きく手を広げた姿はカラスから?

10丸の内ストリートギャラリー 

 都会の一等地にある野外美術館

 作品が定期的にいれかえられる新しい試み

11黒川晃彦《リバーサイドトリオ》 

 裸でサックス吹くおじさん=「黒川さん」

 「黒川さん」だけでなく、すまし顔のバンドメンバーも注目

12フィリップ・スタルク《金の炎》 

 これは「アサヒビールの燃える炎」

 アサヒスーパードライのヒットが社の窮地をすくう

 デザインしたのは仏の国際的デザイナー

13安田侃《妙夢/意心帰》 

 さまざまな作家が考える「日本の庭」

 地上と地下で呼応するふたつの彫刻

14アントニー・ゴームリー《ANOTHER TIME XX》 

 険しい場所にあるパブリックアート

 設置までの長い道のり

 《アート無罪》はどこまで許される?

15安藤泉《キリン》 

 日本橋はアートな街に変身中

 なぜ日本橋に巨大なキリンがいるのか

 いつまでもあると思うな親とパブリックアート

16浅葉克己《石の卓球台》 

 破魔矢の元祖となったユニークな神社

 卓球好きによる卓球好きのためのアート

17佐藤玄々《天女像》 

 デパートにある超巨大木造彫刻

 当初の計画の2倍の大きさで制作

18チェ・ジョンファ《フラワーホース》 

 馬市の街のイメージを一新する華やかな彫像

 土地の記憶を作品に

19最上壽之《モクモク・ワクワク・ヨコハマ・ヨーヨー》 

 作品の隠された機能

 抽象的でダイナミック、そして独特なネーミングセンス

 自由なようでいて計算されつくした造形

20クレス・オルデンバーグ《Saw, Sawing》 

 日用品を巨大化させたポップアート

 おちついた空間に遊び心あふれる一作

21都営大江戸線・駅舎デザイン 

 途中下車したくなる大江戸線の駅デザイン

 大江戸線はパブリックアート天国

22水木しげるロード 

 妖怪あふれる街づくり

 水木しげる本人がアイディアをだした

23山下恒雄《金鋼鎚起 豊展観守像》 

 撮らずにはいられない、妙にそそる像

 こたえは、コガネムシ人間

 東京神田で大人気の山下さん

24澄川喜一《東京スカイツリー》 

 日本一高いタワーもパブリックアート

 見る角度によって変わる「そり」「むくり」

25中谷芙二子《霧の彫刻 #47610 ―Dynamic Earth Series Ⅰ―》 

 パブリックアートは彫刻だけじゃない

 ランドスケープを利用する

26三島喜美代《Work 2012》 

 インパクト大、巨大なゴミ箱

 企業がつくる《アートの島》

27籔内佐斗司《犬モ歩ケバ》 

 バブルの面影を訪ねる

 フフっとなるユーモアあふれるアートたち

28福沢一郎《天地創造》 

 パブリックアート界の最重要団体

 鉄道開通100周年を機に作成

29山口晃《日本橋南詰盛況乃圖》 

 変わり続けるパブリックアート

 現代の「やまと絵」

30レアンドロ・エルリッヒ《雲》 

 《スイミングプール》の作家の作品が東京に

 他にもアートがいっぱい、飯野ビル


第5章 パブリックアートのこれから 

 人を排除するためのアート? 

 撤去されるパブリックアート

タイムカプセルとして楽しむパブリックアート 

 とりあえず街へ出てみよう 


主要参考文献/本書でとりあげた作品リスト


オンライン書店で購入するPaper Books

イースト・プレスの紙の本は全国書店、オンライン書店でお求めいただけます。
※お近くの書店で在庫がない時は、全国の書店カウンターでお取り寄せいただけます。

新刊New Releases

next
prev