ニュートリノ もっとも身近で、もっとも謎の物質

多田将

この研究が、未来を変える!

定価
836円(本体760円+税10%)
ISBN
9784781680163
JANコード
1920242007607
NDC分類
429
発売日
2016年7月8日
判型
新書判  
製本
ページ数
192ページ
カテゴリー
サイエンス
シリーズ
イースト新書Q

詳細Detail

  • 内容紹介
  • 目次
この研究が、未来を変える! ノーベル賞は始まりに過ぎない。物理学「最大の謎」に挑む物語。もっとも小さな物質「素粒子」――そのなかでも、もっとも捕えにくいのがニュートリノだ。地球上の人間は皆、1秒間に600兆個のニュートリノを浴びているが、ほとんどが幽霊のように通り抜けてしまうため、その実感はまったくない。この謎に満ちたニュートリノの正体にいま、人類が築き上げた科学と日本の圧倒的なテクノロジーが融合した「すごい実験」が迫りつつある。未来の物理学を書き換え得る熱い知の現場から、その面白さをわかりやすく解説。

多田将(ただ・しょう)
1970年大阪府生まれ。京都大学理学研究科博士課程修了。京都大学化学研究所非常勤講師を経て、現在、高エネルギー加速器研究機構・素粒子原子核研究所、准教授。著書に『すごい実験――高校生にもわかる素粒子物理の最前線』『すごい宇宙講義』『宇宙のはじまり』『ミリタリーテクノロジーの物理学<核兵器>』(すべてイースト・プレス)がある。
はじめに

第1章 ニュートリノとは何か
壮大なニュートリノ実験
自然界の構造
宇宙から人間まで
人間から原子まで
原子の構造
電荷と電場
無限に届く猫画像と友達間にしか届かない話題
原子核の構造
クォークと強い力
物理学者の深い反省
強い力は、強いが作用する距離が短い
素粒子の一覧
ミューオン透過法
ニュートリノの「誕生」
ニュートリノ生成
核融合でもニュートリノはつくられる
人間が1秒間に浴びているニュートリノの量
ニュートリノの名前の由来
ニュートリノはどれほど反応しないのか

第2章 反物質
反粒子
反粒子の性質
対消滅
対生成
スピン

第3章 ニュートリノの検出
ニュートリノの反応と検出
同世代でのやりとり
チェレンコフ光
水チェレンコフ検出器
人間万事、塞翁が馬
牡丹餅を得る努力をせよ
世界最高のニュートリノ検出器スーパーカミオカンデ

第4章 ニュートリノ振動
中間子
π中間子
大気ニュートリノ
全方向から降り注ぐニュートリノ
ニュートリノ振動理論
シュレディンガーの猫
波の重ね合わせ
ニュートリノの3種類の波
ニュートリノの混合角
ニュートリノ振動とうなり
人工ニュートリノの実験
K2KからT2Kへ 

第5章 究極の謎への挑戦
物質の起源
寿命の違い
対称性
パリティ反転の怪談
CP対称性の破れとその理論
3世代ならうまくいく
CKM行列
クォークの世代間の混合
小林・益川理論の衝撃
ニュートリノに於けるCP対称性の破れ
究極の謎に挑む実験

おわりに

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