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- 内容紹介
「京都は深く、そして裏がある。それが書かれてしまった。」──磯田道史さん推薦!
旅行で巡るのとは大違い。元・文芸誌編集長が、暮らしてわかった「住まい」としての京都の姿
出版社を定年退職し、新たな生活を始めていた元「小説新潮」編集長のもとに、京都の大学から教授の誘いが来た。こうして東京者の「京都生活」が始まる! 観光として訪ねる京都と、住む町としての京都は大違い。地元では当たり前の「地蔵盆」の存在、気まぐれすぎる気候、ほんの少し歩くだけでも感じられる歴史の名残、謎のスーパーと変わった品揃え、独自に育まれた「京都中華」、そして常に「よそさん」が来る町で暮らすことで育まれた京都人の気風……。観光ガイド・ブックには載っていない京都の姿を綴る、文化エッセイ。
〈目次〉
第一章 京都暮らしが始まった
洛中に住んでも、家賃は高くない
謎のスーパー「FRESCO」はどこからやって来たのか
「筋トレ」と「サックス」に勤しむ
関東とは一風異なるスーパーの品揃え
高価な「京野菜」とは縁がない
第二章 洛中で暮らしてみたら
寺町通を『檸檬』の舞台まで
地下街ZESTから新京極へ
猛烈に暑い、クマゼミが鳴く夏
清少納言のころの夏と冬
「よそさん」はいずれ通り過ぎる
誰もが知る「祇園祭」の賑わい
「地蔵盆」を他国人は知らない
第三章 文芸編集者としての京都
祇園の夜の「いけず」体験
作家と飲み歩いた日々
文芸編集者は「おべっか使い」か
木田安彦の仕事と酒と死と
街角のあちこちに歴史が潜む
「溝口健二」と「谷崎潤一郎」の墓参り
「中原中也」で巡る京都
第四章 住んでわかった「食」事情
普段使いの「外食」には適さない
「薄味淡泊」の裏表
「京都中華」を知っていますか
「糸仙」と「鳳飛」の味わい深さ
知る人ぞ知る店でも、商売が成り立つ
京都といえども、活力がない店は潰れる
少し寂しい「居酒屋」事情
「バー」で悪酔いした思い出
意外ではない「パン消費量日本一」
行きつけのカフェ「進々堂寺町店」
どこも一流、京都の和菓子
第五章 観光ではわからない、必須「生活」情報
自転車もタクシーも爆走する
人情味ある「町のお医者さん」
トイレ探しに困ったら
銭湯には「電気風呂」がある
京都で、書店について考えた
まるで地元民! よそさんの堂々「京都化け」現象
第六章 関西の「ハブ都市」、京都
関西の四つの大都市が一時間圏内
ごった煮の街「大阪」へ
ローカル感際立つ「神戸」へ
たおやかな古都「奈良」へ
豊かな文化を秘めた近隣都市へ
都市の魅力って何だろう
第七章 「京都人になる」ということ
大学教員として過ごした五年間
「宿」も「ホテル」も変わりゆく
「京都」と「ヴェネツィア」は似ている
変貌していく京都の町並み
どのくらい京都人になったのか
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