タダより高いものはない

上念司

教育、医療、年金、地方創生…本当は怖いあの経済政策
政治家や官僚が隠蔽したい、国民生活にかかわる「不都合なデータ」

定価
947円(本体861円+税10%)
ISBN
9784781650883
JANコード
1920230008616
NDC分類
333
発売日
2017年8月8日
判型
新書判  
製本
ページ数
256ページ
カテゴリー
ビジネス・経済

詳細Detail

  • 内容紹介
  • 目次
教育や医療がタダになる、「国の借金」がゼロになる、補助金で生活が豊かになる……そういった政策を唱えている政治家に投票すれば、みなさんの将来不安はゼロになるだろう。だが、それらは絵空事だ。往々にして財務省の意を酌んだ耳当たりのよい甘言にすぎない。経済学的に思考すれば、回りまわって国民負担の増大という結果に終わる。無料で、あるいは安価で何かを提供してくれるという話には、必ず小さな文字で但書がついている。「知らなかった」「聞いてなかった」と後悔したときには手遅れなのだ。賢明なる日本国民よ、この不都合な現実を直視せよ。

上念 司(じょうねん・つかさ)
経済評論家。1969年、東京都生まれ。中央大学法学部法律学科卒業。在学中は1901年創立の弁論部・辞達学会に所属。日本長期信用銀行、臨海セミナーを経て独立。2007年、経済評論家・勝間和代と株式会社「監査と分析」を設立。取締役・共同事業パートナーに就任(現在は代表取締役)。2010年、米国イェール大学経済学部の浜田宏一教授に師事し、薫陶を受ける。金融、財政、外交、防衛問題に精通し、積極的な評論、著述活動を展開している。著書に『財務省と大新聞が隠す本当は世界一の日本経済』(講談社+α新書)、『経済で読み解く 大東亜戦争』『経済で読み解く 明治維新』『経済で読み解く 織田信長』(ベストセラーズ)、『《完全版》「日本ダメ論」のウソ』(イースト新書)、『経済用語 悪魔の辞典』(イースト・プレス)などがある。2013年12月より毎月、八重洲・イブニング・ラボ(https://y-e-lab.cd-pf.net/home)の主任研究員として講演活動を行っている。
はじめに
第一部 国民生活編
第一章 教育費がタダになる話
 小泉進次郎氏が説く「こども保険」がイケてるらしい
 民主党政権の「子ども手当」とどこが違うのか
 「こども保険」は保険法違反である

第二章 努力ゼロで最低賃金が上がる話
 最低賃金より生活保護のほうが高額らしい
 「雇用減で失業増」は本当か
 「収入増で雇用増」は本当か

第三章 リスクなしで元本が保証される話
 「元本保証」の金融商品で人生は安泰らしい
 確実な運用先はたったの三割
 飛び火するリスクは予測できない

第四章 老後の住居費がゼロになる話
 持ち家こそが人生最高の買い物らしい
 家を買わなければ豪華マンションに住めたのに・・・
 空き家なんて土に返してしまえばいい

第五章 医療費がタダになる話
 消費増税で社会保障は万全になるらしい
 しつこいようですが、日本は財政破綻していません
 医療費増大のカラクリ

第六章 年金を払わなくてよくなる話
 「自分年金」があれば公的年金は不要らしい
 「二〇二五年問題」の正体
 しくみを知っておけば年金破綻は怖くない


第二部 経済政策編
第七章 「国の借金」がなくなる話
 金融緩和をやめれば「不安」が消えるらしい
 「目的地に着く前に出口から出る」なんて・・・
 河野太郎氏を完全論破する
 「金利が高くなると景気がよくなる」という珍説
 「まだ入口に立ったばかり」と考えるべし
第八章 郵政民営化阻止で外資を退治する話
 安全安心の郵便局が国民の財産を守ってくれるらしい
 ハゲタカからの防衛成功!のはずが・・・
 元東芝社長らが繰り返す迷采配
 「準国有化」で深刻度を増すギャンブル依存症
 「完全民営化」で株主のチェックを受けるべし
第九章 TPP阻止で国益を守る話
 TPP頓挫で国民皆保険も農業も雇用も守られたらしい
 「食料自給率」というまやかし
 いまも外国人労働者は流入し続けている

第十章 補助金をバラまいて地方を再生する話
 地方創生で社会問題はすべて解決するらしい
 センセーショナルだった「増田レポート」
 「地方創生」の根本的な間違い

 
おわりに

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