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- 内容紹介
- 目次
障害のある人たちは、どのように自分や他人の性と向き合っているのだろうか。それらの喜びや悩みは、障害の無い人たちと同じものなのか、それとも違うものなのか。一般社団法人ホワイトハンズを立ち上げ、障害者の性の支援に長年携わってきた著者が、「純粋な天使」や「かわいそうな性的弱者」という画一的なイメージを取り払った上で、障害者の性の現状を8つのエピソードから解説。そこから、障害にかかわらず自尊心の基盤であり社会参加の原動力でもある、人間にとっての本来の性のあり方というものが浮かび上がってくる。
坂爪真吾(さかつめ・しんご)
1981年新潟市生まれ。一般社団法人ホワイトハンズ代表理事。東京大学文学部卒。新しい「性の公共」をつくる、という理念の下、重度身体障害者に対する射精介助サービス、風俗産業の社会化を目指す「セックスワーク・サミット」の開催など、社会的な切り口で、現代の性問題の解決に取り組んでいる。2014年社会貢献者表彰、2015年新潟人間力大賞グランプリ受賞。著書に、『セックス・ヘルパーの尋常ならざる情熱』、『男子の貞操』、『はじめての不倫学』、『性風俗のいびつな現場』がある。
坂爪真吾(さかつめ・しんご)
1981年新潟市生まれ。一般社団法人ホワイトハンズ代表理事。東京大学文学部卒。新しい「性の公共」をつくる、という理念の下、重度身体障害者に対する射精介助サービス、風俗産業の社会化を目指す「セックスワーク・サミット」の開催など、社会的な切り口で、現代の性問題の解決に取り組んでいる。2014年社会貢献者表彰、2015年新潟人間力大賞グランプリ受賞。著書に、『セックス・ヘルパーの尋常ならざる情熱』、『男子の貞操』、『はじめての不倫学』、『性風俗のいびつな現場』がある。
プロローグ ある男性のデリケートな悩み
エピソード1 射精介助の現場から
日本の人口のうち、障がいのある人の割合は?
身体障がいのある人のうち、結婚している人の割合は?
肢体不自由(筋ジストロフィー)の孝典さんの場合
肢体不自由の人が抱えている性の悩みとは
恋人をつくれないのは、障がいのせい?
立ちはだかる「母親の壁」
プライベートな時間と空間が無い
「自己決定」の邪魔になってしまう
障がいのある人が直面する「性的貧困」の落とし穴
セカンドステップに関する問題
障がいを「幸福の磁石」にするために
障がいのある人の性に対する合理的配慮とは?
エピソード2 メディアと障がい者の性
障がい者の性はメディアでどのように扱われてきたか
戦前(~一九四〇年代)─無資料の時代
戦後(~一九六〇年代)─暗黒の時代
一九七〇年代─闘争の時代
一九八〇年代─発表の時代
一九九〇年代─啓発の時代
二〇〇〇年代─実践の時代
「生きづらさ」をテーマにしたウェブメディア
「障がい者の性」はPV数が稼げる
障がい者は他の障がい者のことを知らない
性の問題が自分事になる人、他人事でしかない人
メディアで障がい者の性を伝えていくためには
「タブー」から「興味の無いもの」へ
エピソード3 障がい者の結婚推進事業「ぶ~け」の挑戦
知的障がいのある人たちの「愛する人との暮らし」
結婚推進室「ぶ~け」とは
第三者から意見をもらえる環境づくり
パートナーを見つけられない人はどうする?
「一緒に暮らすこと」がゴールではない
子育てと性生活への支援
結婚・パートナー生活を送っている人の実像
共同生活におけるトラブル
住まいと食事の現状
健康管理と家事支援
障がいのある人が「他人のために生きる」ということ
エピソード4 きょうだい・子どもの立場から見る障がい者の性
障がいのある人の性を、家族の視点から考える
「親は半生、きょうだいは一生」
障がいのある兄弟姉妹がいる生活
親からの二つのメッセージ
友達にも言えない生きづらさ
進路・就職・結婚への影響
異性きょうだい間の着替え介助
異性きょうだい間のケアという難題
きょうだいの立場から見る、障がいのある人の恋愛と結婚
精神障がいのある親を持つ子ども
精神障がいのある人の恋愛や結婚の現状
精神障がいのある親が悩んでいることは?
セルフスティグマの問題
「私の話は聞いてもらったことがない」
親の障がいに巻き込まれずに育った人の共通点は?
「パンドラの箱」から「半透明のクリアボックス」へ
エピソード5 障がい児の性教育
性教育の過去・現在・未来
性の問題は「一人ひとり本当に違う」
特別支援学校における性教育実践
「ルールのあるふれあい」をたっぷり保証する
自分の身体の変化を確認し、実感を持ってもらう
障がい児の性教育の過去
心と身体の主人公になるために
障がい児の性教育の未来
自分たちが知りたいと思って調べたことは忘れない
支援や教育が無いからこそ恋愛・セックス・結婚ができる?
「愛される障がい者」から「愛する障がい者」へ
エピソード6 性犯罪の被害者と加害者
性犯罪の被害者にも加害者にもなりやすい
職場の上司に脅され、性行為を強要
大阪高裁に控訴し、最後まで闘う
事件と生い立ちとの関連性
性暴力の被害者に、健常者も障がい者も無い
社会問題化する障がい者への性暴力
全ての障がい者は性的な存在である
性犯罪の加害者としての障がい者
負のスパイラルを断ち切るために
「見て見ぬふり」からの脱却
障がいのある人を、性犯罪の被害者にも加害者にもさせない社会
エピソード7 障がいとLGBT(ダブルマイノリティ)
「六%」と「七・六%」が重なり合う存在
ダブルマイノリティにはどんな人が多いか
相談相手がいないという「不幸の磁石」
働く場所・働き方の問題
介護・医療、災害など緊急時のトラブル
ダブルマイノリティの性生活
ろう者のLGBTをサポートする取り組み
ソーシャルアクションとエンパワーメント
非当事者をいかに巻き込むか
ダブルマイノリティの抱えるもろさ
当事者と非当事者のグラデーション
エピソード8 性産業で働く女性障がい者
性風俗の世界を、司法と福祉の光で照らす「風テラス」
障がいのある女性が性風俗店に集まる理由
知的障がいのある女性の困難
弁護士・臨床心理士からのアドバイス
日本初の知的障がい児施設の背景にキリスト教思想
知的障がいのある女性と売春の関係
沢木耕太郎が描いた「かにた婦人の村」
彼女たちにとっての幸福とは何か、誰がそれを決めるのか
障がいのある人の「意思決定支援」
リスクを取る権利を含めて、本人の意思を尊重すべきか?
エピローグ 生と性のバリアフリーを目指して
ある脳性まひの男性の生と性
就学免除、そして療護施設へ
ホステスとの初体験
幼馴染みの女性に自慰行為の介助をする
施設の中での恋愛とセックス
自立生活の開始と、彼女との永遠の別れ
二面性を認めて、受け入れる
生と性のバリアフリー憲章
「正解」の探求ではなく、「結論」の積み重ねを
あとがき
台湾にも存在する? 障がい者への射精介助団体
日本は決して「障がい者の性」後進国ではない
「障がい者の性」先進国の条件とは?
一本ずつ「釘」を打っていくこと
付録:障がいのある人の性の世界を知るための必読文献リスト10
エピソード1 射精介助の現場から
日本の人口のうち、障がいのある人の割合は?
身体障がいのある人のうち、結婚している人の割合は?
肢体不自由(筋ジストロフィー)の孝典さんの場合
肢体不自由の人が抱えている性の悩みとは
恋人をつくれないのは、障がいのせい?
立ちはだかる「母親の壁」
プライベートな時間と空間が無い
「自己決定」の邪魔になってしまう
障がいのある人が直面する「性的貧困」の落とし穴
セカンドステップに関する問題
障がいを「幸福の磁石」にするために
障がいのある人の性に対する合理的配慮とは?
エピソード2 メディアと障がい者の性
障がい者の性はメディアでどのように扱われてきたか
戦前(~一九四〇年代)─無資料の時代
戦後(~一九六〇年代)─暗黒の時代
一九七〇年代─闘争の時代
一九八〇年代─発表の時代
一九九〇年代─啓発の時代
二〇〇〇年代─実践の時代
「生きづらさ」をテーマにしたウェブメディア
「障がい者の性」はPV数が稼げる
障がい者は他の障がい者のことを知らない
性の問題が自分事になる人、他人事でしかない人
メディアで障がい者の性を伝えていくためには
「タブー」から「興味の無いもの」へ
エピソード3 障がい者の結婚推進事業「ぶ~け」の挑戦
知的障がいのある人たちの「愛する人との暮らし」
結婚推進室「ぶ~け」とは
第三者から意見をもらえる環境づくり
パートナーを見つけられない人はどうする?
「一緒に暮らすこと」がゴールではない
子育てと性生活への支援
結婚・パートナー生活を送っている人の実像
共同生活におけるトラブル
住まいと食事の現状
健康管理と家事支援
障がいのある人が「他人のために生きる」ということ
エピソード4 きょうだい・子どもの立場から見る障がい者の性
障がいのある人の性を、家族の視点から考える
「親は半生、きょうだいは一生」
障がいのある兄弟姉妹がいる生活
親からの二つのメッセージ
友達にも言えない生きづらさ
進路・就職・結婚への影響
異性きょうだい間の着替え介助
異性きょうだい間のケアという難題
きょうだいの立場から見る、障がいのある人の恋愛と結婚
精神障がいのある親を持つ子ども
精神障がいのある人の恋愛や結婚の現状
精神障がいのある親が悩んでいることは?
セルフスティグマの問題
「私の話は聞いてもらったことがない」
親の障がいに巻き込まれずに育った人の共通点は?
「パンドラの箱」から「半透明のクリアボックス」へ
エピソード5 障がい児の性教育
性教育の過去・現在・未来
性の問題は「一人ひとり本当に違う」
特別支援学校における性教育実践
「ルールのあるふれあい」をたっぷり保証する
自分の身体の変化を確認し、実感を持ってもらう
障がい児の性教育の過去
心と身体の主人公になるために
障がい児の性教育の未来
自分たちが知りたいと思って調べたことは忘れない
支援や教育が無いからこそ恋愛・セックス・結婚ができる?
「愛される障がい者」から「愛する障がい者」へ
エピソード6 性犯罪の被害者と加害者
性犯罪の被害者にも加害者にもなりやすい
職場の上司に脅され、性行為を強要
大阪高裁に控訴し、最後まで闘う
事件と生い立ちとの関連性
性暴力の被害者に、健常者も障がい者も無い
社会問題化する障がい者への性暴力
全ての障がい者は性的な存在である
性犯罪の加害者としての障がい者
負のスパイラルを断ち切るために
「見て見ぬふり」からの脱却
障がいのある人を、性犯罪の被害者にも加害者にもさせない社会
エピソード7 障がいとLGBT(ダブルマイノリティ)
「六%」と「七・六%」が重なり合う存在
ダブルマイノリティにはどんな人が多いか
相談相手がいないという「不幸の磁石」
働く場所・働き方の問題
介護・医療、災害など緊急時のトラブル
ダブルマイノリティの性生活
ろう者のLGBTをサポートする取り組み
ソーシャルアクションとエンパワーメント
非当事者をいかに巻き込むか
ダブルマイノリティの抱えるもろさ
当事者と非当事者のグラデーション
エピソード8 性産業で働く女性障がい者
性風俗の世界を、司法と福祉の光で照らす「風テラス」
障がいのある女性が性風俗店に集まる理由
知的障がいのある女性の困難
弁護士・臨床心理士からのアドバイス
日本初の知的障がい児施設の背景にキリスト教思想
知的障がいのある女性と売春の関係
沢木耕太郎が描いた「かにた婦人の村」
彼女たちにとっての幸福とは何か、誰がそれを決めるのか
障がいのある人の「意思決定支援」
リスクを取る権利を含めて、本人の意思を尊重すべきか?
エピローグ 生と性のバリアフリーを目指して
ある脳性まひの男性の生と性
就学免除、そして療護施設へ
ホステスとの初体験
幼馴染みの女性に自慰行為の介助をする
施設の中での恋愛とセックス
自立生活の開始と、彼女との永遠の別れ
二面性を認めて、受け入れる
生と性のバリアフリー憲章
「正解」の探求ではなく、「結論」の積み重ねを
あとがき
台湾にも存在する? 障がい者への射精介助団体
日本は決して「障がい者の性」後進国ではない
「障がい者の性」先進国の条件とは?
一本ずつ「釘」を打っていくこと
付録:障がいのある人の性の世界を知るための必読文献リスト10
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