安倍政権のメディア支配

鈴木哲夫

古賀茂明に直撃独白! 第一線のジャーナリストが見た「政権 vs. マスメディア」の内幕!

定価
947円(本体861円+税10%)
ISBN
9784781650531
JANコード
1920230008616
NDC分類
70
発売日
2015年6月8日
判型
新書判  
製本
ページ数
240ページ
カテゴリー
政治・社会
シリーズ
イースト新書

詳細Detail

  • 内容紹介
  • 目次
●テレビ、新聞を手玉に取る「コミ戦」の罠
2015年3月、テレビ朝日「報道ステーション」で、コメンテーターの古賀茂明が突然「官邸からの圧力で降板させられた」旨を激白。官邸側は「放送法に抵触する」と反発した。政府はその後もテレビ局の幹部を呼んで事情聴取をするなど、マスメディアに対する介入を強めているように見える。その裏側には、1990年代から自民党が脈々と蓄積してきた「コミュニケーション戦略」があった。数々のニュース番組に携わった第一線のジャーナリストが当事者への取材でつかんだ政党による「メディア管理」の真実。

鈴木哲夫(すずき・てつお)
1958年生まれ。早稲田大学法学部卒。ジャーナリスト。テレビ西日本報道部、フジテレビ報道センター政治部、日本BS放送報道局長などを経て、2013年6月からフリージャーナリストとして活動。20年以上にわたって永田町を取材し、与野党問わず豊富な人脈を持つ。
はじめに

緊急特別対談 古賀茂明×鈴木哲夫
「“報ステ問題”で本当に伝えたかったこと」
「古賀バッシング報道」への違和感
政権側と古賀側、それぞれの思惑
「中途半端な改革」を許してはならない

第一章 なぜメディアは政権に「全面降伏」したのか
私が体験した政権とメディアのつばぜり合い
安倍政権をメディア支配に走らせた「事件」
なぜ古賀ではなくテレビ局をターゲットにしたのか
政治権力が楯に取る「放送法」の中身
「政治的に中立・公平」な番組とは
一〇〇%公平な番組などありえない
メディアが第一次安倍政権を倒したのか
安倍総理からの電話で舞い上がるテレビ局幹部
なぜ「彼」をN‌H‌K会長に選んだのか
今度はN‌H‌K人事で失敗する安倍政権

第二章 つくられた「安倍政権誕生」
二〇一三年の参院選で自民党が隠していたこと
二〇一二年末の解散は、なぜ強行されたのか
「決められない政治」という秀逸なコピー
マスコミが「消費増税」に賛成する理由
「争点」を求める有権者、「経済」で応えた安倍
「アベノミクス」という仮面に隠された野望
自民党が封印した世論調査結果
青森、郡山市長選敗北の意味
石破茂幹事長、動く
「野党連合」はいつまで迷走するのか
高支持率で暴走する安倍晋三
「選挙というのは得意分野で失敗するもの」
「安倍官邸v‌s.沖縄」の舞台裏
沖縄政策に熱心だった菅官房長官
このままでは沖縄に血が流れる
じつは戦略が大成功だった共産党
共産党の「現実路線」
「ねじれ解消」は本当に正しかったのか

第三章 政党と代理店に操られる選挙報道
私が密着取材した公明党の「コミ戦」
一党独裁ゆえに「コミ戦」に後れを取った自民党
自民党と電通の関係
世耕弘成が導入した民間流・組織的広報戦略
「小泉郵政選挙」で始動したコミ戦部隊
「マドンナ刺客候補」のキャラクターの秘密
毎朝ファクスされた演説原稿
テレビ、新聞には「取材拒否」ではなく「ご説明」
「テレビでは菅直人に竹中平蔵をぶつけろ!」
開票日に小泉総理が「無表情」だった理由
「習性」を手玉に取られたテレビ局
広告代理店社員が証言する手口の数々

第四章 政治ニュース「劇場化」の内幕
投票判断はテレビが九割
テレビ戦略を発案した六人の若手議員
いまだから話せるテレビ戦略の全貌
議員宿舎への「夜討ち」に飛びついたテレビ局
何度も放送された「泣きの簗瀬」
「絵になる」総理・細川護煕の登場
「報道番組」より「ワイドショー」を狙え
テレビ各局トップの「反省の弁」
小泉純一郎にしてやられたテレビ局の「反撃」
「平等な報道」は本当に正しいのか

第五章 インターネット選挙と安倍政権のゆくえ
「ネット選挙」の限界
なぜネットで選挙は変わらなかったのか
遊説日程ばかりつぶやかれても……
山本太郎v‌s.鈴木寛の「誹謗中傷合戦」の真相
山本一太、河野太郎に学ぶネット番組戦略
ネット選挙で発信すべき「三つの情報」
「争点」と「焦点」は違う
しかけられた「焦点」に騙される有権者
投票先は「鈴木式争点表」で決める
菅官房長官の「無表情」の真意
悲願の憲法改正への「次の一手」
安倍政権は「一寸先は闇」か

おわりに
参考文献
企画・編集協力:株式会社 清談社

新刊New Releases

next
prev