ヨシキ×ホークのファッキン・ムービー・トーク!

高橋ヨシキ 著 / てらさわホーク

すべての映画は政治的だ!

定価
1,870円(本体1,700円+税10%)
ISBN
9784781619040
JANコード
1920074017003
NDC分類
778
発売日
2020年8月19日
判型
四六判  
製本
ページ数
224ページ
カテゴリー
エンターテインメント

詳細Detail

  • 内容紹介
すべての映画は政治的だ!ディストピア化する世の中にファック・オフ!
ガラパゴス化する邦画市場、終わらない80’sリバイバル、不毛なポリティカル・コレクトネス論争、世界を埋め尽くすディズニー帝国の覇権、ファンダムの肥大と映画批評の行方……今、映画にある危機を語る。
『映画秘宝』二代目編集長・田野辺尚人氏との鼎談を収録。

〈「はじめに──てらさわホーク」より〉
世の中どんどん悪くなる。では、すべてを諦めて日々を無心に送れるかといえば、そんなわけもなく、嫌なことを忘れたり、とりあえず明日以降をまた生きたりするためには、映画(をはじめとした、それぞれの娯楽)は絶対に必要なのだ。

〈「おわりに──高橋ヨシキ」より〉
今の世界で最も注意しなくてはならないのは、他者に対する信じられないほどの冷酷さをおいて他にない。他者に対する想像力というものが、はなから存在しないかのように振る舞う連中も増えた。〈略〉何かを理解し、それに共感するためには想像力が必要だ。想像力は広義の文学(そこに映画も含まれる)を通じて養われるものである。


◎被害者しぐさを振り回すな!/◎情緒がすべてを正当化している…/◎懐かしさではなく、ただの聖人信仰/◎エロが見たけりゃ、ネットでも見てろ!/◎ディズニーは過去の遺産を食いつぶしている/◎需要と供給がプッシャーとジャンキーの関係に/◎観客もパブロフの犬状態になっている…/◎自分の映画史をしっかり持て!


〈目次〉
はじめに──てらさわホーク

第一章 ガラパゴス化する日本の現在地
  日本ではロケができない?
  身内/よそ者で区切る鎖国意識
  若者の「洋画離れ」ではなく、「金離れ」
  日本人の自我が、風景まで拡張している?
  『全裸監督』で描かれた「架空」の歌舞伎町
  日本の悪い面を描くと国辱映画?
  日本映画からリアリティが欠如してきている?
  日本のIPは流出している?
  「世界中で公開」という宣伝文句の実態
  作品の評価軸が「情緒」になっている?

第二章 終わらない「80’sリバイバル」と「ノスタルジー消費」
  量産される80年代作品の「リバイバル」「続編」
  スピルバーグが掘り当てた鉱脈「郊外映画」とその影響
  ファミリー向けを装いつつ、実は大人買い狙い?
  “ダサい”80年代カルチャーは漂白されている?
  「エアロビ映画」を思い出せ!
  トム・クルーズ、若作りしすぎ問題
  歴史修正主義としての『バック・トゥ・ザ・フューチャー』
  興行収入ランキングで振り返る80年代映画

第三章 「アンチ・ポリティカル・コレクトネス」の不毛な議論に終止符を
  「ポリコレ」警察VS「アンチ・ポリコレ」派の実情
  PCの起源は「言い換え」運動から
  ハリウッドにおけるキャスティング考
  「ショック・バリュー」の意味を知れ!
  「被害者しぐさ」に隠された、屈服させたい欲
  「#MeToo」運動に行き過ぎはない
  映画祭について回る政治色

第四章 世界がディズニファイされていく
  ディズニーの席巻はいつからか?
  資本主義が当たり前、映画が製品となった世界
  マーチャンダイジングで埋め尽くされる
  ジョン・ラセターに漂う仄暗さ
  挑戦を忘れたディズニーの危機
  ディズニーランドのやりがい搾取
  プッシャーとジャンキーの関係に?
  「パブロフの犬」状態になった観客

第五章 映画批評に未来はあるか
  『ジョーカー』も『ダークナイト』も、自称ジョーカー?
  子どものころに触れた映画評論
  「後追い世代」じゃいけないか?
  伝説の『悪趣味洋画劇場』ができるまで
  「映画秘宝」が掲げた編集方針
  ヨシキ、ホークが「映画秘宝」に参加するまで
  「秘宝系」という括りについて
  「映画批評」のゆくえとは?

おわりに──高橋ヨシキ

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