大学教授が、「研究だけ」していると思ったら、大間違いだ! 「不人気学科教授」奮闘記
“大学崩壊”なんて嘆いている暇はない!
これは不人気学科教授が、予算確保に、受験生獲得に、学生指導に奮闘した記録である。
- 定価
- 1,540円(本体1,400円+税10%)
- ISBN
- 9784781618784
- JANコード
- 1920095014005
- NDC分類
- 377
- 発売日
- 2020年5月7日
- 判型
- 四六判
- 製本
- 並
- ページ数
- 256ページ
- カテゴリー
-
人文・思想
詳細Detail
- 内容紹介
“大学崩壊”なんて嘆いている暇はない!
高校から「模擬講義」を依頼されれば、PRのためにと馳せ参じる。研究室を維持するためには、学生指導と予算確保が欠かせない。組織の一員として働く限り、重たい役職が降ってくる。……教授は水面下で、こんなにも努力している。
【内容紹介】
東京大学工学部で助教、助教授、そして千葉大学工学部で教授を歴任した斎藤恭一氏。しかし、その所属学科は、放っておいても学生が志望して入ってくるような「人気学科」では決してなかった。
少子化と大学間競争が激しくなるなかで、高校や予備校に赴いては、学科、学部、ひいては大学の魅力をPRするために「模擬講義」を行う。さらには「理科離れ」を防ごうと、「市民講座」で熱弁をふるう。大学内においては、講義に対して迫りくる学生からの「授業評価アンケート」にもひるまずに、見事に「ベストティーチャー賞」を受賞。ときに学生生活を充実させてあげようと、新入生や学部生を、合宿や工場見学に引率して盛り上げる。大学組織、研究室の運営を円滑に進めるためには、重荷であっても役職に就き、ゼミ生の論文を添削指導する。研究費の確保、研究の実用化を目指して、科研費を確保し、産学連携に務める。
千葉大学名誉教授が、37年間の研究者、教育者生活のなかで日夜奮闘してきた汗と涙の記録!
【本文より】
「研究」は一人で成し遂げられるものではない!
「あなたの研究の目的とは?」と尋ねられたときに、「発見と発明」、すなわち「『これまでわからなかったことを解明する』『これまでなかったものを発明する』ことをめざして、研究を続けてきました」と言うのが、大学教授として立派な答えかもしれない。
私の場合は、研究とはそんなものではなく、よいときも、そうでないときも、学生との格闘であった。しかし、学生がいたからこそ、研究を続けることができたのは確かである。〈――終章より抜粋〉
【目次】
序 章 「大学崩壊」と嘆いても始まらない
いまどき大学教授ボサッとしていられない!
「君の学科、大丈夫なの?」
「模擬講義」「進路講演会」なんて……やっている場合だ
「大学崩壊」と言われるけれど……
教授の立場が低下している?
「大学の危機」を憂いている時間はない
第一章 未来ある高校生に必死でPR
高校生に怯むな! 「模擬講義」奮闘録!
「模擬講義」と一口に言っても3パターンある
教授の講義vsマスク女子高生のツッコミ
「理系英語」の専門家と買い被られている?
来年には「千葉大1名」を二桁に増やしてください
私の模擬講義の流れ
高校巡りは、断じて自分のためではない
素晴らしき哉、かす校!
世の中には、とんでもなくスゴイ高校があるんだ
「理系は可哀そう」となめられたからには……
キャンパスツアーで囲い込め
春高には川内選手もいれば、カップ麺をすする生徒もいる
心温まる感想にだって出会う!
優秀な教え子の母校を訪問
母校凱旋と田代先生の言葉
進路を高校二年で決めさせる必要などない
何もしなかったら受験生は増えませんから
すべての科目に興味を持って授業を真剣に聴こう
第二章 市民にも「理科」に馴染んでもらおう
千葉大教授は予備校にまで行く!
高校生と違う「予備校生」という存在
ありがたき河合塾「千葉大理系コース」
「斎藤先生」からのたいへん貴重な激励?
代ゼミの経営の厳しさを、必死の形相に思う
「この人は何者だ? こっちは人生かかっているんだ!」
安河内先生をお迎えするぞ
「市民講座」という他流試合!
盛り上がらない……、ああ盛り上がらない
「どうぞ奮ってご参加ください」と言っても……
「寒いのでエアコンを切ってください」と叫んだガキんちょ
セシウム吸着繊維『ガガ』の実力!
「分析展2011」での集客における秘策
「変なおじさん」現る
小学生からお年寄りまで、のはず……
第三章 「学生指導」はテンヤワンヤ
「ベストティーチャー賞」は断じて名誉である!
「テレビ世代」の学生の集中力は約13分
「授業評価アンケート」なんか怖くない、たぶん……
「退室してよし」と言ったら、本当に出て行っちゃった
「ベンチャービジネス論」と「なのはなコンペ」
未来の社会人よ、苦難を乗り越えよ
学生という名の「未熟者」を引率する!
ビールは一人1杯にしておけ
製鉄に行く、雪駄で行く?
「新入生」は神様でしょうか?
閑散とするオリエンテーション合宿での玉入れレク
新入生合宿は「遊び」じゃないぞ
「研究室」運営とは、まことに大仕事である!
「イロハ」を授ける研究室の毎日
「褒めて育てる」それとも「叱って育てる」?
研究室旅行で研究室消滅のふちまで
大学祭だって役に立つ
「猫尿どう? 5分で終わるよ」
理系こそ「作文力」が試される!
よい赤ペン先生はよい先生
必修科目のプレッシャーは教員にも
ノーベル賞学者・白川英樹先生からのメッセージ
第四章 大学という「組織」の経営は悲喜こもごも
教授会、審査会の緊張感たるや!
いつもあの席は、先生がいないなあ……
なぜ斜め左上を向いた写真を貼ってくるのか?
予備審査会の空気に飲まれるな
「こういうの、オリジナリティっていうの?」
大先生とやり合ってしまったH君
「たいていのことはすでに考えられている」と思ったほうがいい
重荷でも委員は引き受けるしかない!
会議室の端で必死の暗記
優秀な事務職員のおかげで回っています
頭の中は自由な全学図書委員会
将来構想を描けなければ『俺たちに明日はない』?
教授が教授に指導法を教える!
誰も引き受けない講演の依頼
「ワタシハ サウイフモノニナリタイ」
干されちゃったなら、本でも書くしかないな
出版社、捨てる神あれば拾う神あり
終 章 「研究」は一人では成し遂げられない
研究資金は死ぬ気で確保せねば!
年間500万円の調達が必要
手取り足取りの科研費申請
班長M先生からの激しい叱咤
「大学だけが人を育てるところではありません」
「修士一年の間は実験しないで、勉強しなさい」と言われ
産学連携し、情熱を胸に研究してきた!
「1社の利益の一部を担えるような研究」という約束
共同研究には三つのよいことがある
サンプルを送ったときの成功率は、千に一でなく、万に一
「研究はそんなもんだ!」と思おう
学生には指導教員が必要だった、指導教員には学生が必要だ
高校から「模擬講義」を依頼されれば、PRのためにと馳せ参じる。研究室を維持するためには、学生指導と予算確保が欠かせない。組織の一員として働く限り、重たい役職が降ってくる。……教授は水面下で、こんなにも努力している。
【内容紹介】
東京大学工学部で助教、助教授、そして千葉大学工学部で教授を歴任した斎藤恭一氏。しかし、その所属学科は、放っておいても学生が志望して入ってくるような「人気学科」では決してなかった。
少子化と大学間競争が激しくなるなかで、高校や予備校に赴いては、学科、学部、ひいては大学の魅力をPRするために「模擬講義」を行う。さらには「理科離れ」を防ごうと、「市民講座」で熱弁をふるう。大学内においては、講義に対して迫りくる学生からの「授業評価アンケート」にもひるまずに、見事に「ベストティーチャー賞」を受賞。ときに学生生活を充実させてあげようと、新入生や学部生を、合宿や工場見学に引率して盛り上げる。大学組織、研究室の運営を円滑に進めるためには、重荷であっても役職に就き、ゼミ生の論文を添削指導する。研究費の確保、研究の実用化を目指して、科研費を確保し、産学連携に務める。
千葉大学名誉教授が、37年間の研究者、教育者生活のなかで日夜奮闘してきた汗と涙の記録!
【本文より】
「研究」は一人で成し遂げられるものではない!
「あなたの研究の目的とは?」と尋ねられたときに、「発見と発明」、すなわち「『これまでわからなかったことを解明する』『これまでなかったものを発明する』ことをめざして、研究を続けてきました」と言うのが、大学教授として立派な答えかもしれない。
私の場合は、研究とはそんなものではなく、よいときも、そうでないときも、学生との格闘であった。しかし、学生がいたからこそ、研究を続けることができたのは確かである。〈――終章より抜粋〉
【目次】
序 章 「大学崩壊」と嘆いても始まらない
いまどき大学教授ボサッとしていられない!
「君の学科、大丈夫なの?」
「模擬講義」「進路講演会」なんて……やっている場合だ
「大学崩壊」と言われるけれど……
教授の立場が低下している?
「大学の危機」を憂いている時間はない
第一章 未来ある高校生に必死でPR
高校生に怯むな! 「模擬講義」奮闘録!
「模擬講義」と一口に言っても3パターンある
教授の講義vsマスク女子高生のツッコミ
「理系英語」の専門家と買い被られている?
来年には「千葉大1名」を二桁に増やしてください
私の模擬講義の流れ
高校巡りは、断じて自分のためではない
素晴らしき哉、かす校!
世の中には、とんでもなくスゴイ高校があるんだ
「理系は可哀そう」となめられたからには……
キャンパスツアーで囲い込め
春高には川内選手もいれば、カップ麺をすする生徒もいる
心温まる感想にだって出会う!
優秀な教え子の母校を訪問
母校凱旋と田代先生の言葉
進路を高校二年で決めさせる必要などない
何もしなかったら受験生は増えませんから
すべての科目に興味を持って授業を真剣に聴こう
第二章 市民にも「理科」に馴染んでもらおう
千葉大教授は予備校にまで行く!
高校生と違う「予備校生」という存在
ありがたき河合塾「千葉大理系コース」
「斎藤先生」からのたいへん貴重な激励?
代ゼミの経営の厳しさを、必死の形相に思う
「この人は何者だ? こっちは人生かかっているんだ!」
安河内先生をお迎えするぞ
「市民講座」という他流試合!
盛り上がらない……、ああ盛り上がらない
「どうぞ奮ってご参加ください」と言っても……
「寒いのでエアコンを切ってください」と叫んだガキんちょ
セシウム吸着繊維『ガガ』の実力!
「分析展2011」での集客における秘策
「変なおじさん」現る
小学生からお年寄りまで、のはず……
第三章 「学生指導」はテンヤワンヤ
「ベストティーチャー賞」は断じて名誉である!
「テレビ世代」の学生の集中力は約13分
「授業評価アンケート」なんか怖くない、たぶん……
「退室してよし」と言ったら、本当に出て行っちゃった
「ベンチャービジネス論」と「なのはなコンペ」
未来の社会人よ、苦難を乗り越えよ
学生という名の「未熟者」を引率する!
ビールは一人1杯にしておけ
製鉄に行く、雪駄で行く?
「新入生」は神様でしょうか?
閑散とするオリエンテーション合宿での玉入れレク
新入生合宿は「遊び」じゃないぞ
「研究室」運営とは、まことに大仕事である!
「イロハ」を授ける研究室の毎日
「褒めて育てる」それとも「叱って育てる」?
研究室旅行で研究室消滅のふちまで
大学祭だって役に立つ
「猫尿どう? 5分で終わるよ」
理系こそ「作文力」が試される!
よい赤ペン先生はよい先生
必修科目のプレッシャーは教員にも
ノーベル賞学者・白川英樹先生からのメッセージ
第四章 大学という「組織」の経営は悲喜こもごも
教授会、審査会の緊張感たるや!
いつもあの席は、先生がいないなあ……
なぜ斜め左上を向いた写真を貼ってくるのか?
予備審査会の空気に飲まれるな
「こういうの、オリジナリティっていうの?」
大先生とやり合ってしまったH君
「たいていのことはすでに考えられている」と思ったほうがいい
重荷でも委員は引き受けるしかない!
会議室の端で必死の暗記
優秀な事務職員のおかげで回っています
頭の中は自由な全学図書委員会
将来構想を描けなければ『俺たちに明日はない』?
教授が教授に指導法を教える!
誰も引き受けない講演の依頼
「ワタシハ サウイフモノニナリタイ」
干されちゃったなら、本でも書くしかないな
出版社、捨てる神あれば拾う神あり
終 章 「研究」は一人では成し遂げられない
研究資金は死ぬ気で確保せねば!
年間500万円の調達が必要
手取り足取りの科研費申請
班長M先生からの激しい叱咤
「大学だけが人を育てるところではありません」
「修士一年の間は実験しないで、勉強しなさい」と言われ
産学連携し、情熱を胸に研究してきた!
「1社の利益の一部を担えるような研究」という約束
共同研究には三つのよいことがある
サンプルを送ったときの成功率は、千に一でなく、万に一
「研究はそんなもんだ!」と思おう
学生には指導教員が必要だった、指導教員には学生が必要だ
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