田中角栄と越山会の女王

大下英治

「君程の悧口な女は初めてである。財布は、身内の人間に握らせるに限る」
戦後最大の宰相を支えた“日本のゴッドマザー”佐藤昭   

定価
1,760円(本体1,600円+税10%)
ISBN
9784781614755
NDC分類
312
発売日
2016年9月15日
製本
ページ数
432ページ
カテゴリー
ビジネス・経済

詳細Detail

  • 内容紹介
  • 目次
「越山会の女王」として、ロッキード事件後も田中角栄元総理の金庫番として、さらに6名の総理を輩出する自由民主党最大派閥「田中派」の中枢を陰に日向に支えた佐藤昭は、まさに昭和を代表する“ゴッドマザー”であり、「田中角栄の運命の女」であった。

新潟県柏崎出身の昭は、身内がみな病死し天涯孤独の身となる。同郷出身の若き代議士・田中角栄と出逢うことで、巨像蠢く永田町において、のちに田中総理の片腕となる「女王」として君臨するまでの物語は昭和の政治裏面史であり、田中角栄という戦後日本を体現した男の、強烈な情愛に敢然と応えた女王の喜びと悲しみのラブストーリーである。

角栄没後も梶山静六、橋本龍太郎、小沢一郎ら平成期の政治の表舞台に立つ主要政治家から「ママ」と呼ばれ政界に影響力を持ち続けた「影のファーストレディー」。昭和を代表する男と女の生涯は、吹雪が突き刺す冬の日本海と雪水が溶けだし豊穣な新潟の米を生む土壌との二重奏であり、動的・静的「情念と絶対権力」の息づかいが今にも甦る。

知られざる「田中角栄の秘中の女」の般若像を関係者の生の証言、総力取材から描く巨艦ノンフィクション!


大下英治(おおした・えいじ)

1944 年広島県に生まれる。1 歳のとき被爆。父を失う。苦学の末、広島大学文学部仏文学科を卒業。大宅壮一マスコミ塾第七期生。1970年、『週刊文春』特派記者いわゆる“トップ屋”として活躍。圧倒的な取材力から数々のスクープをものにする。月刊『文藝春秋』に発表した『三越の女帝・竹久みちの野望と金脈』が大反響を呼び、三越・岡田社長退陣のきっかけとなった。1983年、『週刊文春』を離れ、作家として独立。政治、経済、芸能、闇社会まで幅広いジャンルにわたり旺盛な執筆活動を続ける。『小説電通』でデビュー後、『実録 田中角栄と鉄の軍団』、『美空ひばり 時代を歌う 』、『小沢一郎の最終戦争』、『昭和闇の支配者』〈全六巻〉、自叙伝『トップ屋魂』、『悲しき歌姫 藤圭子と宇多田ヒカルの宿痾』(イースト・プレス刊)、『田中角栄秘録』、『児玉誉士夫闇秘録』、『日本共産党の深層』、『内閣官房長官秘録』、『田中角栄 権力の源泉』、『孫正義秘録』、『小泉純一郎・進次郎秘録』、『自由民主党の深層』(以上、イースト新書)等、著書は450冊以上に及ぶ。
プロローグ
序章 田中角栄と越山会の女王
[特別鼎談] 佐藤敦子/朝賀昭/大下英治
最初で最後の〝仲人〟/お母さんは、私のために生きてきたんです
女王の記憶力/オヤジは強要を一切しなかった
第一章 田中角栄と生きた女―運命の出逢い
二十七歳の立候補者/内弁慶の負けず嫌い/相次ぐ肉親の死
母娘ふたりの生活/李香蘭と人生の並木路/母の死
上京、東京大空襲、そして終戦/誰にも縛られたくないの/不幸な結婚
田中角栄との数奇な再会/大蔵省についに鈴をつけたぞ/秘書として働いてみないか

第二章 修羅場への第一歩
角栄の罵声「馬鹿ほど長電話をする」/身内裏切りの危機―吉田茂に遭遇
映画「二十四の瞳」に泣いた角栄

第三章 昇り龍の陰で
異端の意地/三十九歳の郵政大臣/重政誠之に書いた詫び状
「おまえ、佐藤のところへ行くのか」と池田は言った
角栄と武見太郎の対決―政調会長就任/ふたりで歌った「幌馬車の唄」
「越山会」結成/口髭を剃れ!/「この人のために、一生尽くそう」

第四章 田中派の「オヤジ」と「ママ」
史上最年少の大蔵大臣に/「いいか、女は出しゃばるな」
「エリート官僚の言いなりになってたまるか」/新潟訛りの英語演説
ママをいじめちゃ、ダメー/角栄がしぶしぶ白状した昔の女/一秒五億円の折衝
最高の愛の告白/「おい、大磯から呼び出しがかかったぞ!」
団体旅行「目白詣で」はじまる/オヤジに惚れ込んだ朝賀昭/大蔵大臣秘書・早坂茂三
池田から佐藤へ/「そんなことでどうするの」と昭は声を荒らげた
佐藤政権の泥をかぶる/「いいか、死に金はつくるな」
昭和四十四年組、田中派初年兵/「おまえがいなければ、今日のおれはなかった」

第五章 総理大臣・田中角栄の誕生
田中内閣をつくろうじゃないか!/「本当に総理大臣になっていいのかしら」/決起集会で小沢は叫んだ
「おまえと二人三脚でここまで来た」/「一位、田中角栄君」、でも票が少なすぎる

第六章 「早く潰そうとしている奴ばかりだ」
「一期三年ですべて仕上げる」/下に気を遣う総理 259/田中派の強み
言われなき中傷/田中派秘書軍団/日中国交回復―命も惜しくない
「総理というのは孤独だよ」/雨が降らないのも、水が涸れるのも、田中角栄のせい

第七章 「淋しき越山会の女王」と呼ばれて
『文藝春秋』誌の衝撃/田中角栄退陣す/人は裏切っても、馬は裏切らない
「もう一期、待ちなさい」/「竹下は雑巾がけからやり直せ」/ロッキード事件発覚、角栄逮捕!
あの野郎、許せん!/昭への尋問/百年戦争になってもかまわない/〝女王〟の涙

第八章 田中軍団に走る亀裂
秘書軍団の底力/中曾根派切り崩しの大ローラー作戦
「大平が死んだ」、田中は嗚咽した/刑事被告人に応援を頼んだ者は、除名する
昭子の入院とオヤジの心遣い/榎本三恵子は野心家だった
中曾根は昭子の前で両手をついた/竹下は、もう少し勉強した方がいい
幻に終わった二階堂擁立の大連立構想/「これで、竹下の総理の芽もなくなった」
「オヤジは死ぬまで戦うつもりです」

第九章 オヤジが倒れた
「いちばん辛いときに倒れるなんて」/「目白にオヤジを取られてしまった」
オヤジからの電話/新しい事務所・政経調査会/〝女王〟としてのプライド
田中政治の灯が消える/「田中のできなかったことをやってほしい」

第十章 果たされなかった約束
「オヤジが、死んじまった……」/書き直したコメント
お母さん、大丈夫?/青山斎場での別れ/オヤジへの恩返し

終章
特別収録 佐藤昭子インタビュー
あとがき

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