「忖度」の構造 空気を読みすぎる部下、責任を取らない上司
あなたの心を支配する暗黙のルール……
「癒着」か、「思いやり」か。ベストセラー『「上から目線」の構造』著者が、「日本的」組織の功罪を徹底分析!
- 定価
- 947円(本体861円+税10%)
- ISBN
- 9784781650944
- JANコード
- 1920230008616
- NDC分類
- 361
- 発売日
- 2017年12月8日
- 判型
- 新書判
- 製本
- 並
- ページ数
- 208ページ
- カテゴリー
-
人文・思想
詳細Detail
- 内容紹介
- 目次
行政による許認可事業での総理大臣への「忖度」の有無が国会で議論されるなど、どこに原因があるのか究明の難しい社会問題が続発している。そこに共通するのは、「上」の人間の顔色をうかがう「下」の人間が、「上」の人間が指示していないことまで実行してしまうという構造的問題である。それを逆用する「上」の人間までいるからややこしい。ビジネスの世界でも、だれの指示なのかわからない仕事や、よかれと思ってしたことで責められる場面がよくあるのではないか。ベストセラーを輩出する社会心理学の第一人者が、「日本型社会」に蔓延する病理を分析する。
榎本博明(えのもと・ひろあき)
心理学博士。1955年東京生まれ。東京大学教育心理学科卒。東芝市場調査課勤務ののち、東京都立大学大学院心理学専攻博士課程中退。川村短期大学講師、カリフォルニア大学客員研究員、大阪大学大学院助教授等を経て、現在、MP人間科学研究所代表。主な著書に『「上から目線」の構造』『薄っぺらいのに自信満々な人』『「みっともない」と日本人』(日経プレミアシリーズ)、『傷つきやすくて困った人』(イースト新書)、『「やさしさ」過剰社会』(PHP新書)、『カイシャの3バカ』(朝日新書)、『正しさをゴリ押しする人』(角川新書)など多数。
榎本博明(えのもと・ひろあき)
心理学博士。1955年東京生まれ。東京大学教育心理学科卒。東芝市場調査課勤務ののち、東京都立大学大学院心理学専攻博士課程中退。川村短期大学講師、カリフォルニア大学客員研究員、大阪大学大学院助教授等を経て、現在、MP人間科学研究所代表。主な著書に『「上から目線」の構造』『薄っぺらいのに自信満々な人』『「みっともない」と日本人』(日経プレミアシリーズ)、『傷つきやすくて困った人』(イースト新書)、『「やさしさ」過剰社会』(PHP新書)、『カイシャの3バカ』(朝日新書)、『正しさをゴリ押しする人』(角川新書)など多数。
はじめに
第一章 世の中を動かす「忖度」の正体
政権を揺るがした「忖度」
国会でも争点になった「忖度」の有無
浮上したメディアの「忖度」疑惑
権力者はさりげなく「忖度」を求める
必死で権力者の意向を嗅ぎ取る人々
官僚の評価は「忖度」で決まる
「忖度」をめぐる議論が紛糾する構造
なぜ、「忖度」をめぐる問題はややこしいのか
「政権のメディア支配」は存在するのか
期待を裏切らないように振る舞う日本人
「空気」で参戦が決まった戦艦大和
日本軍は「忖度」で敗戦した
「忖度」から生まれる同調圧力
あの大企業の不祥事も「忖度」だった
議論より「察する力」が重視される社会
「忖度」文化のうっとうしさ
「SNS疲れ」は「忖度疲れ」である
第二章 「忖度」と日本人
「忖度」の本来の意味とは
「忖度」は悪いことなのか
議論を避ける日本流コミュニケーション
大事なことは行間に隠す
はっきり言うことは無粋と考える
距離のある相手ほど礼儀を重んじる
「コンテクスト度」が高い日本人
「仕事力」=「察する力」
受け身で「聞く」、能動的に「聴く」
「忖度」の問題は、その目的と結果にある
「共感性」が高い日本人
称賛される「思いやり」、非難される「忖度」
「自己中心の文化」と「間柄の文化」
「発達期待」が思いやりの心を育む
「おもてなし」の原点は「忖度」にある
第三章 「忖度」に気づかない上司、
「忖度」しないと怒る上司
部下の「忖度」で失脚した上司
あいまいな指示に入り込む「忖度」
「忖度」される立場を自覚できない上司
全会一致の会議も「忖度」の一類型である
会議で「忖度」を生まないための工夫
部下が「忖度」できないと怒る上司
「忖度」を期待することは「甘え」である
第四章 「忖度」できなくて困った部下、
「忖度」しすぎて迷惑な部下
「言われたこと」しかできない部下
年々低下している「察する力」
子ども時代の遊び環境が共感性を育む
欧米流コミュニケーションで劣化した「思いやり」
「言ってもいないこと」をやってしまう部下
「そんなつもりじゃなかった」と慌てる上司
深読みしすぎて困った部下
第五章 「忖度」を利用する人々
「忖度」を強要するパワハラ上司
「オレは聞いてない!」ととぼける上司
上司の意向を都合よく解釈する部下
意見を通すために権力者の名前を出す部下
第六章 「忖度」社会を生きるための処方箋
「自分」より「関係性」を重視する
遠慮と謙遜の美学を持つ
言外の意味を正確に読み解く
行動で意思を示す
「忖度」を悪いこととは考えない
「あいまいさ」への想像力をもつ
「指示待ち人間」にならない
思い込みを捨てる
深読みをしすぎない
確認する勇気をもつ
話しやすい雰囲気をつくる
「察する力」がない相手には言葉で伝える
自分の意見は「匂わす」ようにする
おわりに
参考文献
第一章 世の中を動かす「忖度」の正体
政権を揺るがした「忖度」
国会でも争点になった「忖度」の有無
浮上したメディアの「忖度」疑惑
権力者はさりげなく「忖度」を求める
必死で権力者の意向を嗅ぎ取る人々
官僚の評価は「忖度」で決まる
「忖度」をめぐる議論が紛糾する構造
なぜ、「忖度」をめぐる問題はややこしいのか
「政権のメディア支配」は存在するのか
期待を裏切らないように振る舞う日本人
「空気」で参戦が決まった戦艦大和
日本軍は「忖度」で敗戦した
「忖度」から生まれる同調圧力
あの大企業の不祥事も「忖度」だった
議論より「察する力」が重視される社会
「忖度」文化のうっとうしさ
「SNS疲れ」は「忖度疲れ」である
第二章 「忖度」と日本人
「忖度」の本来の意味とは
「忖度」は悪いことなのか
議論を避ける日本流コミュニケーション
大事なことは行間に隠す
はっきり言うことは無粋と考える
距離のある相手ほど礼儀を重んじる
「コンテクスト度」が高い日本人
「仕事力」=「察する力」
受け身で「聞く」、能動的に「聴く」
「忖度」の問題は、その目的と結果にある
「共感性」が高い日本人
称賛される「思いやり」、非難される「忖度」
「自己中心の文化」と「間柄の文化」
「発達期待」が思いやりの心を育む
「おもてなし」の原点は「忖度」にある
第三章 「忖度」に気づかない上司、
「忖度」しないと怒る上司
部下の「忖度」で失脚した上司
あいまいな指示に入り込む「忖度」
「忖度」される立場を自覚できない上司
全会一致の会議も「忖度」の一類型である
会議で「忖度」を生まないための工夫
部下が「忖度」できないと怒る上司
「忖度」を期待することは「甘え」である
第四章 「忖度」できなくて困った部下、
「忖度」しすぎて迷惑な部下
「言われたこと」しかできない部下
年々低下している「察する力」
子ども時代の遊び環境が共感性を育む
欧米流コミュニケーションで劣化した「思いやり」
「言ってもいないこと」をやってしまう部下
「そんなつもりじゃなかった」と慌てる上司
深読みしすぎて困った部下
第五章 「忖度」を利用する人々
「忖度」を強要するパワハラ上司
「オレは聞いてない!」ととぼける上司
上司の意向を都合よく解釈する部下
意見を通すために権力者の名前を出す部下
第六章 「忖度」社会を生きるための処方箋
「自分」より「関係性」を重視する
遠慮と謙遜の美学を持つ
言外の意味を正確に読み解く
行動で意思を示す
「忖度」を悪いこととは考えない
「あいまいさ」への想像力をもつ
「指示待ち人間」にならない
思い込みを捨てる
深読みをしすぎない
確認する勇気をもつ
話しやすい雰囲気をつくる
「察する力」がない相手には言葉で伝える
自分の意見は「匂わす」ようにする
おわりに
参考文献