ゴキブリ研究はじめました

柳澤静磨

知ると、「嫌い」はふっとんだ。
克服と、トキメキと、新種発見にいたる道のり

定価
1,650円(本体1,500円+税10%)
ISBN
9784781620954
JANコード
1920045015007
NDC分類
486
発売日
2022年7月7日
判型
四六判  
製本
ページ数
192ページ
カテゴリー
サイエンス

詳細Detail

  • 内容紹介

■知ると、「嫌い」はふっとんだ。

ゴキブリ数万匹を飼育研究し、つぎつぎに新種ゴキブリを発見する「ゴキブリスト」の奮闘記。

図鑑のゴキブリが載ったページをセロハンテープで閉じてしまうほど大嫌いだったのに、なぜゴキブリ研究を始めたのか?

そのきっかけには、知られざるゴキブリの姿、いわゆる“G”的なイメージとはかけ離れた、バリエーション豊かな形態・生態がありました。


■見つけるだけでは「新種」にはならない

「新種の生き物を見つけて捕まえる」だけでは、新種は新種として世に出ることができません。

多数の標本を集め、解剖で交尾器を取り出したり、DNAを調べたりして、他の種類とどこが違うのか検討し、論文を書く必要があります。柳澤さんの場合、最初の発見から論文の出版まではおよそ2年半を費やしました。

生き物が好きで、「いつか新種を発見してみたい」「名づけてみたい」と夢見る若い読者にも、本書は参考になるはずです。


■ゴキブリも、生態系の大事な一員

「ゴキブリなんて、絶滅すればいい!」

こんなふうに思ったことのある人もいるかもしれません。

でも、雑食でさまざまなものを食べるゴキブリは、朽ち木や落ち葉などを食べる「分解者」として活躍しています。

「害虫」だけではない、彼らのステキな一面に迫りましょう。


<目次>==

★第1章 ゴキブリはなぜ嫌われるのか

●実はカマキリの親戚、ゴキブリ●ゴキブリが嫌われる理由【コラム】幸福を呼ぶ「白いゴキブリ」?

★第2章 ゴキブリを知る

●「家に出るゴキブリ」は何者か?●「家に出ないゴキブリ」はたくさんいる●ゴキブリの都市伝説

●ゴキブリのチャームポイント●ゴキブリは「黒い」か?●ゴキブリは「汚い」か?●ゴキブリは「必要」か?

【コラム】みんな大好き「ごきぶりホイホイ」

★第3章 ゴキブリ嫌い、ゴキブリの道へ

●ゴキブリ嫌いの虫とり少年●生き物好きの天職、昆虫館職員●ゴキブリは事務所で飼わないでください

●飼育とゆらぎ●ヒメマルゴキブリとの出会い●ゴキブリって、おもしろいかも?

【コラム】あぁクセになる、ゴキブリの匂い

★第4章 ゴキブリ飼育はトライ・アンド・エラー

●手探りの飼育環境づくり●脱走を防げ!●ゴキブリの生涯●実は飼育に向いている?

【コラム】ゴキブリは何を食べる?【コラム】ゴキブリを食べてみた

★第5章 いざ、ゴキブリ展

●思いつきと企画●実施に向けて●ゴキブリが映えるステージをつくれ!●企画展、開始

【コラム】ゴキブリの鳴き声

★第6章 ゴキブリ研究はじめました

●二度目の沖縄、与那国島●探せ、謎のゴキブリ!●島野先生、来る●研究開始

●ゴキブリ標本はコツがいる●もしかして、3種いる?●強い味方の登場●さらなるフィールドワーク、しかし……

●数ミリ世界の解剖

【コラム】ゴキブリ標本の作りかた

★第7章 ゴキブリは、嫌われてるからおもしろい

●記載論文を書く●新種に名前をつける●いざ、投稿●35年ぶり、新種ゴキブリの記載●新種を記載する意義

●ゴキブリが魅力的である理由

【コラム】新種の発見はお金になる?


■番外編 第4のルリゴキブリ

■付録 まだまだいるぞ! 世界のゴキブリ

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