リープ・マーケティング 中国ベンチャーに学ぶ新時代の「広め方」

永井竜之介

アリババ、シャオミ、DJI、バイトダンス、美団点評など実例多数
彼らを成功させたマーケティング戦略とは

定価
1,650円(本体1,500円+税10%)
ISBN
9784781618890
JANコード
1920034015001
NDC分類
675
発売日
2020年6月9日
判型
四六判  
製本
ページ数
256ページ
カテゴリー
ビジネス・経済

詳細Detail

  • 内容紹介

〈アリババ、シャオミ、DJI、バイトダンス、美団点評など実例多数〉

世界が注目する、中国ベンチャーを成功に導いた独自のマーケティング戦略とは?

日本企業が学ぶべきエッセンスを徹底解説!


世界最速成長を遂げている中国ベンチャー。その強さの秘訣について、多くの人は「豊富な資金力」「最先端の技術力」「斬新な経営戦略」などを思い浮かべるだろう。しかし、どれだけいい製品・サービスをつくったとしても、その価値を広めることができなければ意味がない。つまり、中国ベンチャーの劇的な飛躍を可能にした真の強さとは、資金力、技術力、経営戦略の裏にある、徹底した独自のマーケティング戦略(=広め方)にあるのだ。

本書ではこれを「リープ(飛躍)・マーケティング」と呼称する。


このリープ・マーケティングこそ、いまの日本のビジネスパーソンが学ぶべきものだ。事実として、キャッシュレス決済が急速に浸透した中国と比べて、日本が数年単位で遅れていることは誰の目にも明らかだ。一方で中国ベンチャーはモバイルオーダー、ニューリテール、顔認証サービスなど多くの世界最先端サービスの普及に成功している。また、新型コロナウィルスによる混沌の中でもスピード感のある対応を見せ、消費者の心をつかんだ。詳しくは本編で解説するが、ここにこそ広め方の差が現れている。


本書では、日本と中国2つのバックグラウンドを持つマーケティングの専門家が、日本企業が「リープ・マーケティング」を取り入れ、大きな飛躍を遂げるための道筋を豊富な実例とともに指し示す。


【日本企業が学ぶべき4つの戦略】

①加点型マーケティング 出る杭は打たず、さらに伸ばす

②未来型共創マーケティング パートナーとつながり、未来をつくる

③ブルーポンド戦略 ポンド(池)をつくり、オーシャン(海)へと広げる

④ブリッツスケール 高い目標を掲げ、急拡大させる




[目次]


はじめに


▼序章 日本にとって中国は絶好の比較対象

●再認識すべき中国ビジネスの強さ

・ケンタッキーの衝撃

・見落とされてきた中国の「広める力」

・最先端のイノベーションを輩出するベンチャー大国

・コロナの時代のイノベーション

●アメリカよりも、中国を見るべき理由

・固定化されつづけてきた欧米重視と中国軽視

・日本の比較対象として最適な中国

・飛躍を生む「リープ・マーケティング」


▼第1章 加点型マーケティング 出る杭は打たず、さらに伸ばす

●【戦略】加点型マーケティング

・加点型で理想のプロダクトを実現する

・「完璧さ」には2種類ある

・加点型マーケティングを実践するDJI

●【スキル】促進系ディスカッション

・信じて広げる中国、疑って立ち止まる日本

・リスクを見極め、可能性にかける

・欲ばった価値を実現させたフーマフレッシュ

・革新的な生鮮食品のEC

●【マインド】プラス促進

・無意識に根を張る2つのマインド

・マインドの違いは、働き方を変える

・マインドの違いは、アイデアを変える

●【学び】加点型と減点型を使い分ける

・加点型と減点型、それぞれの強み

・2つの型を使い分ける

・日本でキャッシュレス決済を浸透させるには

・ユーザーにとっての優先順位を見極める


コラム① 「監視社会」と呼ぶか、「教育改革」・「働き方改革」と呼ぶか


▼第2章 未来型共創マーケティング パートナーとつながり、未来をつくる

●【戦略】未来型共創マーケティング

・現在のパートナーを、未来へ連れていく

・顧客の潜在ニーズを拾い上げる

・「メイド・イン・チャイナ」の評価を変えたシャオミ

・パートナーとともに未来をつくる

●【スキル】ネットワーキング

・コネではなく、ネットワーク

・企業間ネットワークが生んだヒートテック

・自分が成長するために人とつながる

・企業、国が張り巡らすネットワーク

●【マインド】広がる「身内意識」

・中国の「身内」は広がっていく

・アリババの身内、ソフトバンク

・身内の外へはじき出される怖さ① D&G

・身内の外へはじき出される怖さ② NBA

●【学び】未来志向の共創は、探索活動である

・探索的共創に求められる3つの要素

・日本の消費者も、未来へ動かせる


コラム② 中国の人と企業が共有する思い


▼第3章 ブルーポンド戦略 ポンド(池)をつくり、オーシャン(海)へと広げる

●【戦略】ブルーポンド戦略

・ブルーオーシャンは夢物語か

・池を海に広げていく

・模倣から競争優位を勝ち取る美団点評

・本家を超えることがコピーの王道

●【スキル】ベンチマーキング

・マネではなく、ベンチマーク

・「メイド・イン・ジャパン」を支えたベンチマーキング

・コモディティ化と戦うラッキンコーヒー

・変革を迫られたスターバックス

●【マインド】見栄と張り合い

・「遅れたら恥」の文化

・流行に敏感なシニア層

・良いモノは偏見なく評価する

●【学び】習慣と仕組みで、ポンドを量産する

・ベンチマーキングの習慣化

・ポンドを量産する仕組みづくり


コラム③ 副業で、無意識に養われるベンチマーキング・スキル


▼第4章 ブリッツスケール 高い目標を掲げ、急拡大させる

●【戦略】ブリッツスケール

・ライバルを置き去りにする急拡大

・高い目標が急拡大を生む

・日本のベンチャーのほとんどは「中小企業」

・アプリを世界でスケールさせるバイトダンス

・ライバルを突き放した海外進出

●【スキル】夢のストーリーテリング

・ロジカルに夢を語る力

・夢を語れる若者、語れない若者

・「ほら吹きジャック・マー」

・アリババが叶えるチャイニーズドリーム

●【マインド】自由と無秩序

・「まずは自由に」の精神

・したたかな競争環境

・失敗を悪としない価値観

●【学び】2種類のジャパニーズドリームを描く

・過去に学び、夢を取り戻す

・頼られる相棒として、夢の後押しをする


コラム④ 新たな夢を認める勇気と追う勇気


▼終章 リープ・マーケティングを現場へインストールする

・4つのスキルを磨くためのトレーニング

・【加点型マーケティング】促進から予防への切り替え

・【共創マーケティング】未来へ導くトルネードへの乗せ方

・【ブルーポンド戦略】抽象化で広げるニーズ思考

・【ブリッツスケール】3Mの作成、実行、更新


おわりに

参考文献

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